介護職につくことのできるビザとは?②

技能実習の職種でも、介護の受入は可能

在留資格「介護」は、介護福祉士の国家試験を通過した外国人に与えられるものです。

介護福祉士の試験を受けるまで、3年間実務経験を積むことが求められていますし(介護の専門学校で2年間学ぶ方法もあり)、そもそも介護福祉士の試験が、日本語のみで実施されることを考慮すると、それほどたやすいものではありません。

そこで、介護の現場では、「介護」ビザ以外で、介護職につくことのできるビザを利用するケースが多いようです。

技能実習の介護

注目度が高くなっているのが、技能実習の一つの職種として認められている介護、です。

技能実習には、80以上の職種があり、様々な業界で受け入れることができますが、その中の一つが、介護なのです。

ビザの名前は「技能実習」。そのうちの一つの職種が介護ということになります。

技能実習前提では、在留期限が3ないし5年、となっていますから、この限られた期間中だけ介護を日本で学び、本国で日本で学んだ介護を利用して仕事をしてもらうことになります。

それだけの期間のために、わざわざ外国人を呼ぶのは大層だと思われるかもしれません。

しかし、その後の介護のキャリアは、外国人本人が希望すれば、そのまま積み重ねることもできます。

この技能実習の限られた時間が、介護福祉士受験のための実務経験年数に数えることができますので、技能実習の期間を終えたあとに、「介護」ビザに変更することができるようになるのです。

もし介護ビザに切り替えることができれば、技能実習では認められていない家族の呼び寄せが可能にもなりますし、将来的には永住ビザも申請できますので、技能実習生にとっても、一つのモチベーションとなることは間違いないでしょう。

ただ、現実は、技能実習でも、介護職の受入は、まだまだのようです。

日本側の問題(被介護者が望まない、企業が望まない)になることもさることながら、技能実習生の候補生も、介護職というのはハードなお仕事であることから、敬遠されがちだという事情もあります。

いきなり「介護」ビザの外国人を雇用するというケースは非常に少ないですので、技能実習の介護の利用も今後ますます注目されるのではないしょうか。

在留資格手続き 春野行政書士事務所

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