在留カードが7,000円で販売されている現実!

深刻な人材不足…そして悪質ブローカー、雇用主、外国人

偽造と知りながら素知らぬふりをする雇用主 不法就労外国人と共犯関係

不法就労する外国人が、偽造の在留カードを利用している、というのは特に目新しいことではないのかもしれません。

在留カードは、運転免許証のように非常に重要な身分証明書でもありますので、簡単に複製できないように作り込まれてはいます。

しかし、こちらの記事によると、精巧に偽造されたものでも、ニセ在留カードが、約7,000円で購入できるとのことです。
恐ろしいとしかいいようがないですね。

しかも、一見するだけでは、全く見分けがつかないレベルだということです。

この「精巧さ」を逆手に取って、悪質雇用主が、不法就労外国人を雇用しているのです。現在の入管法によれば、就労するための在留資格がないことを知らなかったという理由で、外国人を雇用しても、「知らなかった」は理由にならないとされています。つまり、知らなかったとしても、不法就労助長罪に問われます。

そこで、この精巧偽造在留カードを利用しているようです。

さすがにそこまで作り込まれたものであれば、最終的になにかあったときでも、「偽造カードとは、見抜けなかった」という言い訳をして、善意の被害者であることを作出することができるだろう、という算段です。

いざとなれば、違法外国人は切り捨て、自社は無罪放免にしてやろう、という企みなんですね。

おそらく、背後には、悪質なブローカー(カード偽造業者)がいて、彼らが悪質な雇用主と組んでいると思われます。

対策

これから外国人を雇用しようとしている企業が、本当に善意で、騙されたのであれば、それはしょうがないことです。

しかし、その善意である、ということをはっきりさせるためには、雇用主自ら、その証拠を抑えておくべきでしょう。

雇用する前に、その在留カードの見栄えだけで判断するのではなく、スマホアプリなどを利用して、本物の在留カードであるかどうかの確認はしておく必要があると思います。

背後には、やはり人材不足がある

このような違法のスパイラルの元凶は、やはり深刻な人材不足があります。

コロナの影響もあるでしょうが、慢性的に人材が不足している業種(日本人がやりたがらない、建設業、製造業、農業など)、とにかく目の前の人材がいなければ、事業を継続させることができないのです。

違法な業者や外国人が追放されるべきなのは当然ですが、国家レベルでこれからの日本経済をどうするか(外国人労働力をどう捉えるか)、考えていかなくてはならないのは言うまでもないでしょう。

在留資格(VISA)手続き 春野行政書士事務所

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